文フリでの反響の大きさに感動
『絵から紡がれた珠玉のストーリーたち/Anthology』。
私にとって初めての編集の試みでもありました。
素晴らしい作品を書かれる執筆者の皆さまの作品集を世に出すこと。
その願いの実現の第一歩でもありました。
当初はもう少し早めに出版する予定でしたが、私の不手際やコロナや喘息の発病により、予定よりはずいぶんと遅れてしまいました。
けれど、「文学フリマ東京39(以下「文フリ東京」)」(2024年12月1日開催)から発売という偶然の幸運を得ることもできました。
文フリ東京会場。
自分のブースで、緊張しながらお客さんの来訪を待ちました。手応えは十分にあったのですが、何せ初出店で、たくさんのブースが並ぶなか、どのくらいの方が訪ねてくださるか、まるで見当もつかない状況。
でも、その一抹の不安は完全に杞憂に終わりました。
開場後しばらくすると、列ができるほどに多くの方々がブースを訪ねてくださって、大成功したというのが実感です。
そして多くの方が、執筆者の方それぞれのお名前を口にしました。作品を待望していたことが感じられ、自分のことのようにうれしく誇らしい。また西 令草さんを悼むお声を受け、西さんの作品を紙の本でお届けすることができて良かったと、身の引き締まる思いになりました。
なかには、執筆者を見て「すごいラインナップですね!」と驚く方も。
なお、このアンソロジーはオンライン販売もしております。
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※ここでご購入の場合は、カラーイラストカードはつきません。
素晴らしい感想も
X上に投稿してくださったUさんの感想を掲載します。
つなべ夏さん『混色シャドウ』
美術部をめぐる人間模様。主人公と、正反対な凛の話し合いで想いが丁寧に描かれて。良かった、、これだけ細やかに人の感情の揺らぎを書くのはさすが。一作ごとに深化しているように感じる。 ラスト主人公の学びも好きだが『話に句点をうつような相槌』とか表現も良き
岩月すみかさん『ギターの標本』
毎回、岩月さんのお話を読むと、しっかりとした揺るぎない文だなあと思う。 今回もサナギのなかのどろどろした液体を通じて、人間の未完成を描いていたような。夏祭りの主人公が耳に残るような、素敵なお話でした。こういうの書けるようになりたいぃ
桜海とあさん『ネクロマンサーの少女』
めちゃ好きなホラーの展開だった! 子猫をコピーしたり有能な、影の怪異エボニー。自分もそんな友人欲しいなあと思うのですが、とんでもない展開となって。風呂敷の広げ方としまい方が秀逸だ。ラストのネタバラシもいいなあ。 話の奥底に闇があるのも素敵
なお、作品の感想大歓迎です。
コメント欄やXにてお願いいたします。
収録作品紹介
ここでは、文フリ前に公表した各作品の紹介記事をシェアいたします。
また、作品を書いてくださった西 令草さん。
本の完成を見ずして、10月18日に永眠されました。
ぎりぎりまで、原稿の送付に力を割いてくださったことは、忘れ得ないことです。
癌の闘病中であるにもかかわらず、こまかな気配りをしていただきました。
私の喘息まで気にかけてくださった西さん。
優しく、温かく、そしてどこか人懐こいお人柄の方でした。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
『魂の萌芽』。作品紹介という形にはしませんが、ぜひ皆さまに読んでいただきたい作品です。
本当に、西さん、どうもありがとうございました。
学びを糧に、来年も
正直言って、私のようにどこの誰とも分からない者が呼びかけて、それに応えてくださった方々がいたこと(諸事情で今回は見送りとなった方々も含めて)。そうして、これほどの素晴らしい作品集を世に出すことができたこと。それは私にとってもかけがえのない経験でした。
執筆者の皆さん、絵を提供してくださったArt Junのはるさん、編集を手伝ってくださり、励ましてくださったまちかさんに、心より感謝を申し上げます。
編集という慣れない仕事で至らないことは多々ありましたが、親切にアドバイスをくださった桜海とあさんには、本当に学ばせられました。
今後もこういった試みを続けていきたいと強く思いました。
さっそくですが、2025年、一年をかけたプロジェクトとして、より幅広い層の方々によびかけるアンソロジー第二弾を考えています。
今度は、お題から公募して「参加型」で楽しめるものを考えております。
乞うご期待!
誠心誠意、がんばります。